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いろいろなスタイルのアメリカンハウス

アメリカンハウスと言えば「アーリーアメリカン」

日本でも人気のアメリカンハウスのスタイルに、「アーリーアメリカンスタイル」があります。これは、アメリカがイギリスの植民地だったころから西部開拓時代にかけての17~19世紀に流行した住宅様式です。三角屋根がいくつも組み合わさったデザインや控えめの装飾が特徴です。ヨーロッパから移動してきた人たちが、故郷の住居スタイルをアメリカの環境に合わせて限られた資材を使ってアレンジしたものなので、シンプルではありますが重厚感のある外観です。外壁は、控えめなカラーで横長の板を重ねながら張り合わせているラップサイディング、屋根は切妻でそこから突き出したドーマーが目を引くお洒落なデザインです。

マリンビーチを連想させる「カリフォルニアスタイル」

また、北米スタイルの代表的なものにアメリカ西海岸地域にみられる「カリフォルニアスタイル」があります。海の近くという地域柄に合わせた利便性と快適性を追求したつくりで、ビーチリゾートをイメージさせるような色合いや内装デザインになっています。マリンスポーツや海好きの人たちから不動の人気の様式です。海沿いの風景となじみの良い青や白を基調として明るめの色合いのウッドを使っている点も魅力の一つです。リビングには大きめの窓がありフロアからウッドデッキがつながっていて、そのまま出かけられるデザインになっていることが多いです。

伝統の「ジョージアンスタイル」

ほかにも人気の様式として「ジョージアンスタイル」というものがあります。これは、18~19世紀のイギリス王ジョージ1世~4世の時代に流行したデザインです。威厳の中にも優雅さや繊細さを感じられる様式で当時の富裕層に人気がありました。その後、イギリスからの移民によりアメリカ大陸に伝わっていきました。外観デザインは直線的で左右対称のシンメトリーになっており玄関ポーチはありません。とてもシンプルですが存在感のあるたたずまいが特徴のスタイルです。

目を引き建築工法の「チューダースタイル」

この様式には、ハーフティンバーという外観デザインが特徴的な工法が使われています。これは、家の骨組み部分は木造で、それぞれ柱や梁は外側に露出させ、その木枠の間をレンガや漆喰で埋めて建てる方法です。その歴史は15~17世紀初めのイギリスチューダー王朝までさかのぼり、移民たちによってアメリカに持ち込まれ19世紀末~20世紀初めに人気を博し発展していきました。このようにアメリカンハウスはヨーロッパ文化や歴史の時代要素が詰まった興味深い住まいです。